
◆はじめに サッカーは世界中で最も人気のあるスポーツのひとつですが、その競技特性ゆえに特有の身体的リスクを伴います。中でも鼠径部の痛みに悩まされる選手は少なくありません。これが「グロインペイン症候群(Groin Pain Syndrome)」です。慢性的な痛みでパフォーマンスが低下し、場合によっては長期離脱を余儀なくされるこの症状は、プロ・アマ問わず多くのサッカー選手にとって深刻な課題となっています。
本記事では、グロインペイン症候群とは何か、その発症メカニズム、サッカーとの関連性、具体的な治療とリハビリ方法、再発予防策まで、立川市ありた整骨院が専門的に解説いたします。
◆グロインペイン症候群とは? 鼠径部(脚の付け根)に慢性的な痛みが続く状態をグロインペイン症候群と呼びます。明確な損傷箇所がひとつではなく、複数の組織が関与する症候群であるため、次のような組織が複雑に絡み合って発症します:
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内転筋群の損傷・炎症
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恥骨結合炎
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腸腰筋の滑走障害
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鼠径管後壁の不安定性(スポーツヘルニア)
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腹筋・骨盤底筋の筋力低下
これらの症状が単独または複合的に生じ、運動時の鼠径部に鋭い痛みや違和感をもたらします。特にサッカー選手は股関節や骨盤周囲に繰り返し負荷をかけるため、発症リスクが非常に高くなります。
◆なぜサッカー選手に多いのか? サッカーという競技は、以下のような特徴的な動作の連続です:
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ボールを蹴る(キック)
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全力疾走(スプリント)
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急停止・急加速
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ジャンプおよび着地
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繰り返しのターンや方向転換
これらの動作では、股関節周囲の筋群(特に内転筋や腸腰筋)に高負荷がかかり、骨盤・体幹と下肢をつなぐ筋肉が過度に酷使されます。特にキック動作は、蹴り足側の筋肉の急激な収縮と、支え足側の安定性を同時に要求するため、鼠径部へのストレスが最も強くなります。
また、トレーニングの過密化、柔軟性不足、筋力のアンバランス、体幹筋群の機能低下などが組み合わさることで、鼠径部の構造に継続的なダメージが蓄積され、症状の慢性化を招くのです。
◆どのような症状が現れるか 初期段階では次のような軽度な違和感として現れることが多いです:
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キック動作時に鼠径部がピリッと痛む
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トレーニング後に脚の付け根がだるい
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ダッシュ時に引っかかる感覚
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しゃがんだり脚を開いたときに違和感
放置すると、
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痛みが慢性化
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パフォーマンス低下
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試合中や日常動作でも痛む
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長期離脱や再発のリスクが高まる という悪循環に陥ってしまいます。
◆ありた整骨院での評価とアプローチ 立川市にあるありた整骨院では、次のような段階的アプローチでグロインペイン症候群に対応しています:
【1】評価・分析
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可動域・筋力・柔軟性のチェック
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股関節・骨盤・腰部のアライメント評価
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痛みの出る動作を再現した動作確認
【2】施術
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筋肉・筋膜のリリース(内転筋・腸腰筋・腹直筋など)
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骨盤の調整(歪み改善・関節可動性の回復)
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インナーマッスルの再教育
【3】リハビリ
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体幹・骨盤安定性トレーニング
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コペンハーゲンアドダクションなどの内転筋強化
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競技動作に合わせたリターン・トゥ・プレープログラム
【4】再発予防
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柔軟性維持のセルフケア指導
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筋力・バランスのアセスメント
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月1〜2回のコンディショニング施術
◆競技復帰に向けたトータルサポート 当院では、症状の改善だけでなく、「復帰後に再発しない体づくり」をゴールとしています。併設のGRIT.SPORTS-TOKYOでは、プロ選手や育成年代の選手向けにパフォーマンス向上とリスク管理を両立させた個別プログラムを提供しています。
実際に、当院ではJリーグ所属選手・大学リーグ選手・強豪高校の部活動選手まで、幅広いレベルの選手に対応実績があります。
◆まとめ グロインペイン症候群は、サッカー選手にとって極めて頻度の高い、そして厄介な障害です。しかし、正しい評価と治療、再発予防を徹底することで、競技復帰とその後のパフォーマンス向上は十分に可能です。
「我慢するのが当たり前」ではなく、「根本から改善し、もっと強くなる」。 それが私たちありた整骨院の目指すアスリートサポートです。
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