グロインペイン症候群とサッカー選手

―プロ選手のキャリアを守るために知っておきたい「鼠径部痛症候群」の真実―

はじめに:その股関節の違和感、見過ごしていませんか?

サッカー選手にとって、「違和感」はパフォーマンス低下の兆しです。中でも多くの選手が経験するのが、鼠径部(股関節周辺)の痛み
「軽い張りかと思ったら、1ヶ月以上痛みが引かない」
「ボールを蹴る瞬間やターン時にズキッとする」
「歩行や日常生活には支障がないけれど、全力では動けない」
── そんな悩みを抱える選手は少なくありません。

 

その痛みの正体が、**グロインペイン症候群(Groin Pain Syndrome/鼠径部痛症候群)**です。放置すれば、長期離脱や再発を繰り返す原因にもなり得ます。
本記事では、プロサッカー選手のキャリアを守るために知っておきたいグロインペインの基礎知識、原因、診断、治療法、そして再発予防までを解説します。

グロインペイン症候群とは何か?

■ 定義と分類

「グロインペイン症候群(Groin Pain Syndrome)」は、鼠径部の痛みを主症状とする総称です。医学的には以下のような構造に関与した問題に分類されます(以下、ドーハ合意会議2015の分類に基づく)。

  1. 内転筋関連性グロインペイン
     → サッカーのキックやターン動作で内転筋に過負荷がかかることで痛みが発生

  2. 腹直筋/腹斜筋関連性グロインペイン
     → 腹部の筋群との筋膜接合部に炎症が起きる

  3. 鼠径管関連性グロインペイン(スポーツヘルニア)
     → 鼠径部の筋腱付着部に微小な損傷が蓄積される

  4. 恥骨結合関連性グロインペイン
     → 骨盤の中心「恥骨結合」に繰り返しのストレスがかかり炎症

  5. 股関節関連グロインペイン(FAIなど)
     → 大腿骨と股関節の形態異常や関節唇損傷

 

これらの原因は単独ではなく複合的に絡み合って発症する場合が多く、診断と治療には経験と多角的な視点が求められます。

サッカー選手に多い理由とは?

グロインペインは特にサッカー選手に発症率が高いことで知られています。その理由は以下の動作特性にあります。

  • 急な方向転換(カットイン・ターン)

  • 片足でのキック(腸腰筋や内転筋への負荷)

  • ランニングとストップの繰り返し(股関節周囲の緊張)

  • 接触プレーによる不安定な体幹使用

特にプロ選手は、ジュニアやアマチュアに比べて強度・頻度が圧倒的に高く、リスクも高まります

■ 年齢とキャリアへの影響

 

10代〜20代後半で発症するケースが多く、「本格的なプロ契約を目前に控えた選手」がこの症状で苦しむケースも珍しくありません。
放置すると長期離脱や慢性痛、再発によるキャリア喪失につながる恐れがあるため、早期診断と正しい対応が極めて重要です。

症状と見分け方

次のような症状がある場合、グロインペイン症候群の疑いがあります。

  • 股関節の前面・内側が痛い

  • ボールを蹴ると痛い

  • 起床時やウォーミングアップ中に違和感が強い

  • 足をクロスさせる動作(内転)で痛みが走る

  • 長時間走った後に痛みが強まる

■ セルフチェック:どれか1つでも当てはまると要注意

☑️ 1ヶ月以上、鼠径部の違和感が続いている
☑️ 片足立ちでバランスをとると違和感
☑️ スプリント時に無意識に加減してしまう
☑️ 股関節を外側に広げるストレッチが痛い

 

これらは“単なる筋肉痛”ではないサインです。

画像検査と診断の実際

グロインペインは構造的異常が明確でないこともあり、MRIや超音波検査で異常が出にくいことがあります。
そのため、徒手検査・動作分析・問診など複合的な評価が重要です。

● 有効な評価手法:

  • リンバーグサイン(内転筋ストレッチ痛)

  • トーマステスト(腸腰筋の短縮)

  • トレンデレンブルグ徴候(股関節周囲筋の機能低下)

  • 体幹安定性評価(腹横筋・多裂筋の収縮テスト)

 

ありた整骨院では、これらの評価をもとに痛みの根源にアプローチする施術方針を組み立てています。

施術と回復プログラム(ありた整骨院の対応)

グロインペイン症候群への施術は、「炎症軽減」と「再発予防」の2軸で行う必要があります。

① 炎症の沈静化(急性期)

  • スーパーライザー照射(星状神経節ブロック)で自律神経と血流改善

  • マイオセラピー(深層筋リリース)で筋膜の緊張緩和

  • 超音波療法や微弱電流で炎症の鎮静化

② 機能回復(回復期)

  • 骨盤のアライメント調整(仙腸関節の調整)

  • インナーマッスルの再教育(腹横筋・骨盤底筋)

  • 可動域の改善(股関節モビリゼーション)

③ 競技復帰・予防(復帰期)

 

  • サッカー特有の動作再現トレーニング

  • スプリントやキック動作の再構築

  • 姿勢と体幹連動性の改善指導

パフォーマンス向上と再発予防

ありた整骨院では、単なる症状改善ではなく、**「再発しない身体づくり」「選手寿命の延長」**を施術目標に掲げています。

■ 施術+αで選手に提供する価値:

  • 動作のクセを分析し、再発のリスクを可視化

  • 日常生活やセルフケア指導(ストレッチ・体幹トレ)

  • シーズン中でも対応可能な短時間集中ケア

 

プロ選手にとって「時間」と「結果」は重要な資源です。
当院では完全予約制のプライベート空間で、施術の質と集中度を高めています。

最後に:プロ選手だからこそ“早期判断と対応”を

グロインペイン症候群は、「気づいたときには重症化している」ことが多い症状です。
プレーを続けながら回復を目指すためには、医学的知識とスポーツ特化の施術技術が必要不可欠です。

✔️ 痛みを感じたらすぐ行動

✔️ 正しい診断を受ける
✔️ 専門的なケアを受ける
✔️ 再発させない身体をつくる

 

プロである以上、身体への投資は最良のキャリア戦略
ありた整骨院では、グロインペインを乗り越え、再びピッチに立つ選手を全力でサポートしています。

📍施術対応エリア・ご案内

 

  • 立川市・多摩地区・関東圏のサッカー選手対応

  • 完全予約制・1枠ごとのマンツーマン施術

  • 年間契約や集中ケアプランあり(プロ選手向け)

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