陸上競技グロインペイン症候群|長距離走・中長距離・跳躍・短距離の「鼠径部痛」を根本から改善するために
(立川市|ありた整骨院|完全予約制・アスリート対応)
はじめに――走るたびに「股関節のつけ根」が刺す。あの不安を、終わらせたい。
「距離を落とせば治ると思っていたのに、ジョグに戻すとまた痛む」
「インターバルの後半、内ももから恥骨の辺りが締め付けられる」
「大会が近いのに、不安で踏み切れない」
陸上競技、とくに長距離走・中長距離の選手に多い“鼠径部(そけい部)の痛み”。医学的には**グロインペイン症候群(GPH:Groin Pain/鼠径部痛症候群)**と呼ばれ、内転筋群・腹直筋腱膜・腸腰筋・恥骨結合など、複数組織のオーバーユース/機能不均衡が重なって起こる複合障害です。
ただ「休む」だけでは再発を繰り返しやすく、
“なぜ痛みが出たのか”を動作から特定して、段階的に戻すことが重要です。
本記事では、陸上競技でグロインペインが起こる理由、具体的なセルフチェックと改善策、そしてJリーガーも通う(※注)ありた整骨院の専門アプローチを、共感ベースでわかりやすく解説します。
※注:当院にはJリーグ所属選手の来院実績があります。個人情報の観点から個別名は公開していません。
目次
-
グロインペイン症候群とは?(定義と“スポーツヘルニア”との違い)
-
なぜ陸上競技(特に長距離)で起こりやすいのか
-
症状の特徴とセルフチェック
-
まず避けたいNGと、受診の目安(レッドフラッグ)
-
改善のロードマップ(急性期→回復期→復帰期)
-
ラン復帰の段階的プロトコル例
-
予防と再発防止:週2回の“実戦的”トレーニング
-
ありた整骨院の専門アプローチ(骨格×筋×神経)
-
当院の実績/症例イメージ
-
よくある質問(Q&A)
-
予約・アクセス・対象エリア(立川市/多摩地区)
-
まとめ
グロインペイン症候群とは?
定義と病態のポイント
-
鼠径部(股関節の前内側〜恥骨周囲)の痛みを主訴とする複合障害。
-
内転筋(とくに薄筋・長内転筋)と腹直筋腱膜の不均衡、腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)の過負荷、恥骨結合への剪断ストレスなどが絡みます。
-
サッカー・ホッケー・ラグビーなどカット動作の多い競技で有名ですが、陸上の長距離走でもオーバーストライド・骨盤コントロール不良・疲労蓄積により高頻度で発生。
スポーツヘルニア”との違い
一般に混同されますが、**スポーツヘルニア(腹壁の脆弱化・鼠径部後壁の問題)**は外科的領域を含む概念で、グロインペイン症候群はより広い機能障害の総称です。画像や徒手検査で鑑別し、保存療法で改善する例も多数あります。
なぜ陸上競技(特に長距離)で起こりやすいのか
動作メカニズムとフォームの癖
-
オーバーストライド
・踵前方接地→骨盤前方移動が止まり、恥骨結合に剪断
・接地時間が長く、内転筋が「踏ん張り」に酷使される -
クロスオーバー走法(足が正中をまたぐ)
・骨盤の回旋×側方変位が大きく、内転筋群に偏った張力 -
骨盤前傾の固定化/体幹の抗回旋弱さ
・腸腰筋の遠心制御不足、腹斜筋群のタイミング不良 -
左右差(脚長差・足部回内/回外の非対称)
・片側の内転筋—腹直筋連鎖に負担が集中 -
路面・シューズ要因
・カント(道路の横傾斜)やトラックの湾曲、スパイクの硬さ、シューズの反発特性の急変
種目別に見たリスク例
-
長距離・中長距離:ボリューム×フォーム癖×疲労の相乗。ビルドアップやインターバル、ロング走明けに出現しやすい。
-
短距離:スタート〜加速局面やトップスピードでの骨盤前傾固定×内転筋遠心負荷。
-
ハードル/跳躍:踏切脚と遊脚の左右差ストレス、着地の方向ベクトル。
-
駅伝シーズン:距離増+質の高い刺激で、回復が追いつかないと慢性化。
症状の特徴とセルフチェック
主な症状
-
内もも(恥骨近位)〜鼠径部の痛み
-
くしゃみ・咳・腹圧で痛むことがある
-
切り替えし・ストライド拡大・上り坂で増悪
-
ウォームアップで一時軽快→後半でぶり返す
セルフチェック(痛みが強い時は無理をしない)
-
アドダクション・スクイーズ(ボール挟み):仰向け膝立て、膝間にボール/クッションを挟み5秒×5回 軽い痛みの有無。
-
片脚立ち&骨盤前後傾:左右差や鼠径部のツッパリ感を確認。
-
軽いランジ(前後):恥骨周囲の集中痛が出ないか。
-
咳・くしゃみテスト:腹圧で恥骨直上が響くなら要注意。
鋭い痛み/歩行痛/夜間痛/発熱などがある場合は早期受診を。
まず避けたいNGと、受診の目安(レッドフラッグ)
-
「とりあえず距離だけ減らして様子見」=痛みの学習と代償を進めやすい
-
痛むのに坂×流し×ウエイトを同日に詰め込む
-
コアが抜けたストレッチのみで“伸ばして終わり”
-
股関節深部のズキン/恥骨の点状痛が増悪、歩行で痛い、尿路症状・発熱など内科的疑いがあれば受診を優先
改善のロードマップ(急性期→回復期→復帰期)
キーワードは**「痛みの鎮静」→「荷重線の再教育」→「競技特異性の再獲得」**。
急性期(目安1〜2週間)
目的:炎症鎮静/痛みの再学習を止める
-
負荷調整:ジョグでも痛む→エアロバイク/プールに置換
-
等尺性アドダクション:膝間ボール挟み45秒×5セット(痛み0〜2/10)
-
骨盤呼吸×下部腹斜筋活性:仰向け膝立てで鼻吸気→口呼気、恥骨を軽く前方へ“スライド”する感覚
-
腸腰筋の長さ管理:大腿前面ストレッチは腰椎伸展を出さずに行う
-
徒手療法(当院):筋膜リリース/内転筋付着部のテンション調整/恥骨結合周囲の剪断軽減、神経モビリゼーション、物理療法(レボックス・超音波・スーパーライザー等)
回復期(目安2〜6週間)
目的:遠心—等張—加重の段階的負荷と抗回旋コア
-
コペンハーゲン・アドダクション(Copenhagen):短レバー→中→長へ
-
サイドプランク・アドダクション:下側内転筋で体幹を支える
-
ヒンジ/デッドバグ/パロフプレス:抗伸展×抗回旋
-
ヒップエアプレーン/片脚スクワット:骨盤の水平維持
-
メトロノームドリル:180前後のピッチで接地時間を短縮し、クロスオーバー抑制
復帰期(6週〜)
目的:競技特異的な速度・距離・路面への再適応
-
テンポ走→ビルドアップ→インターバルへ段階的に
-
坂ダッシュは痛み0〜1/10で週1→2へ
-
スパイクは短時間×本数制限から導入
-
可変ペース走(ファルトレク)で骨盤の位相制御を学習
-
当院では動画解析で接地ベクトル・骨盤回旋・腕振り同期をフィードバック
ラン復帰の段階的プロトコル例(目安)
痛み0〜2/10・翌日増悪なしを基準に進行(個別に調整)
-
W1:30–40分ウォーク+エアロ(Z1)、等尺アドダクション45秒×5
-
W2:1分Jog/1分Walk×10、Copenhagen(短レバー)・サイドプランク
-
W3:10–15分連続Jog+流し60–80m×4(平地)
-
W4:20–30分Jog+テンポ(RPE6)400m×4/坂軽め×3本
-
W5:ビルドアップ20–30分、200–400m×6(回復十分)
-
W6:閾値走15–20分 or 1000m×3、スパイク短時間導入
※どの段階でも痛み増悪→1段階戻す。重要なのは**“前日の自分より少しだけ前進”**です。
予防と再発防止:週2回の“実戦的”トレーニング
ウォームアップ(10〜15分)
-
股関節CARS/99ストレッチ
-
モンスターウォーク(外旋×外転)
-
スキッピング(A・B)/高ピッチドリル
-
メトロノーム180bpmでの流し×3
ストレングス(20分/週2)
-
Copenhagen:左右2–3セット(負荷は段階的)
-
ヒップヒンジ(KB or 自重):遠心制御重視
-
パロフプレス→歩行パロフ:抗回旋で骨盤安定
-
アダクション×腹斜筋連動:ケーブル or バンドで対角線パターン
クールダウン
-
腸腰筋/内転筋ストレッチ(反り腰NG)
-
呼吸再セット(90-90ポジション)
-
翌日のRPEと痛み日誌を1行で記録
ありた整骨院の専門アプローチ(骨格×筋×神経の統合)
立川市・多摩地区で、当院はアスリート専門の評価×施術×再発予防をワンストップで提供しています。
評価(はじめの1回で“原因地図”を描く)
-
問診×痛み履歴のタイムライン化(期分け・トレ量・路面)
-
徒手検査:アドダクション強度・腹斜筋連携・腸腰筋長
-
動作解析:動画で接地位置・骨盤回旋・腕振り同期を可視化
-
足部評価:内外アーチ・シューズ摩耗から荷重線を推定
施術(痛みを鎮め、動きを取り戻す)
-
筋膜リリース/付着部ケア(内転筋・腹直筋腱膜・腸腰筋)
-
骨盤アライメント調整・骨格矯正(過度前傾/側方シフトの是正)
-
神経モビリゼーション(大腿神経・閉鎖神経ライン)
-
物理療法:レボックス/超音波/スーパーライザー等で組織反応を促進
-
呼吸×体幹コントロール再教育(腹斜筋・横隔膜連携)
再発予防(パフォーマンスに変える)
-
競技特異的ドリル(メトロノーム利用・ピッチ改善)
-
左右差の是正プログラム(Copenhagen進行表/週2メニュー)
-
ロード管理表(RPE・距離・路面・シューズを“見える化”)
Jリーガーも通う当院では、**「痛みゼロで走れるフォーム」**をゴールに、
**“治療 × トレーニング × 走り方”**の3点セットで支援します。
当院の実績
-
大学駅伝・長距離:恥骨周囲痛でビルドアップ不可→4週でテンポ走復帰、8週でレース復帰
-
一般市民ランナー(サブ3):クロスオーバー強→ピッチ+抗回旋強化でPB更新
-
高校短距離:スタブロ〜加速での鼠径部痛→腸腰筋遠心+骨盤位再教育で県大会復帰
-
プロサッカー選手:内転筋付着部痛→段階的Copenhagen×動画フィードバックで復帰
※成績・期間には個人差があります。
よくある質問(Q&A)
Q1. 休めば治りますか?
A. 一時的に痛みは引いても復帰で再発しやすいです。原因動作の修正と段階的復帰が重要。
Q2. 走りながら治せますか?
A. 痛み0〜2/10・翌日増悪なしの範囲でクロストレーニングやテンポ軽度など、“引き算と足し算”を設計します。
Q3. スパイクはいつから?
A. 連続Jog・テンポで無痛→短時間・本数制限で導入。反応をみて拡張。
Q4. ストレッチは有効?
A. 有効です。ただし反り腰での腸腰筋ストレッチは逆効果。呼吸×骨盤位をセットで。
Q5. どのくらいでレース復帰できますか?
A. 病態・既往・トレ歴で変わります。目安6〜8週での実戦復帰例もありますが、個別評価が前提です。
予約・アクセス・対象エリア
-
ありた整骨院(立川市)|完全予約制・自由診療
-
施術の目安:15,000円/回(税込)(※詳細は院内掲示・公式案内をご確認ください)
-
対応エリア:立川市・国分寺市・東大和市・国立市・武蔵村山市・昭島市・小平市・多摩地区
-
ご予約:LINE/お電話/(営業時間・アクセスは当院ページをご覧ください)
「痛みで練習を諦める」か「痛みをきっかけに走りを進化させる」か。
その分かれ目は、今の一歩の選択から始まります。
まとめ
-
陸上競技のグロインペインは、内転筋—腹直筋—腸腰筋—恥骨結合にかかる力学的不均衡が背景。
-
“休むだけ”では再発しやすく、原因動作の特定×段階的復帰がカギ。
-
等尺→遠心→競技特異の順で負荷を上げ、骨盤の抗回旋・接地時間の短縮を習得する。
-
ありた整骨院では、評価→施術→再発予防→動画フィードバックを一気通貫で提供。Jリーガーも通う専門性で、あなたの走りを支えます。
「距離を積める身体」から「距離を“活かせる”身体」へ。
その設計図、私たちが一緒に描きます。