グロインペイン症候群から早期回復へ

グロインペイン症候群から早期回復へ

― サッカー選手(陸上競技・アイスホッケー選手にも)に届けたい、原因と解決のロードマップ ―

その「鈍い痛み」を、キャリアの分岐点にしない

 

 

キックの瞬間に走る痛み、ダッシュ後の恥骨周辺の重だるさ、方向転換でのズキッとした違和感。

 

それはグロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)のサインかもしれません。

 

サッカー選手に多く、陸上競技(特に長距離・中距離・跳躍)アイスホッケーでも発生しやすい“慢性化しやすい”スポーツ障害です。

 

放置は長期離脱やパフォーマンス低下のリスク。

 

いま必要なのは“がまん”ではなく、正確な評価と正しい手順です。

1. グロインペイン症候群とは?

 

股関節〜恥骨結合周辺に生じる慢性的な痛みの総称で、原因は一つではありません。典型的には次の動作で悪化します。

  • キック(特にインステップ・ロングキック)

  • 急停止/カットイン/ターン

  • ダッシュと減速の反復

  • 体幹ひねり動作

  • 腹筋・内転筋の収縮

関連しやすい組織:内転筋群、腸腰筋、腹直筋付着部、恥骨結合、股関節関節包・関節唇、骨盤周囲の筋膜ライン

 

痛む場所だけを揉む、テーピングで隠す――では根治しづらいのが実情です。

 

「痛みの発生源」と「動作上の原因」を分けて評価することが、早期回復の第一歩です。

 

 

2. サッカー/陸上競技/アイスホッケーに多い理由

 

サッカー選手に多い背景

  • 片脚キックの反復による左右差(骨盤回旋の偏り、仙骨・背骨の微細アライメント不良)

  • 方向転換が多く、内転筋・腸腰筋に繰り返し張力

  • 合流期(試合+練習+移動)で回復が追いつかない負荷管理

 

陸上競技(長距離・中距離・跳躍)

  • 接地繰り返しで股関節内旋・内転方向の微負荷が累積

  • ピッチ走法の癖、骨盤の前傾/後傾の揺り戻しで恥骨結合にストレス

  • 体幹コントロール不足で走行中の骨盤安定性が低下

 

アイスホッケー

 

  • スケーティングは外転+外旋位での推進だが、減速や方向切替で内転筋に強負荷

  • 前傾姿勢が長く、股関節前面・腸腰筋の短縮→骨盤前傾/腰椎過伸展

  • 接触プレーでの急性増悪+氷上の高頻度インターバルで回復不足

3. 早期回復の原則:RTPを最短にする7ステップ

 

“痛みを消す”だけでなく、“再発させない”設計が必要です。ありた整骨院では次の流れで組み立てます。

  1. 正確な評価(痛みの同定+動作解析)

  • 触診/痛み誘発テスト(例:アダクター・スクイーズ45°/0° など)

  • 片脚立ち・ランジ・キックモーションの動画解析

  • 骨盤・仙骨・背骨の配列評価と**股関節可動域(内外旋・伸展)**の確認

  1. 痛みのコントロールと負荷管理

  • 痛み閾値を超えない範囲で競技動作を分解(走る=OK、キック=制限 等)

  • アイシングに頼りすぎず、循環改善と神経調整を優先

  1. 骨盤・仙骨・背骨のアライメント最適化

  • 筋肉の捻れ(筋膜ライン含む)関節の微小なズレを調整

  • 左右差の是正(利き足×支持脚の役割分担を再設計)

  1. 股関節モビリティ回復

  • 内外旋/伸展の制限解除、TFL/腸腰筋/内転筋のスライド改善

  1. 内転筋・体幹の再構築

  • 代表例:Copenhagen Adductionの段階的導入

  • 体幹(腹直筋・内腹斜/外腹斜・横隔膜)と恥骨連結の牽引バランス整備

  1. 競技特異的ドリル

  • 直線Jog → 方向転換 → スプリント → キック再学習(距離・球質・本数を段階化)

  • サッカー:インサイド→インステップ→ロングカットイン→減速→再加速

  • 陸上:ビルドアップ走・流し・接地角度ドリル

  • アイスホッケー:スケーティングの減速/カーブ/切返しドリル

  1. RTP基準の明確化

  • アダクター・スクイーズ痛み0〜1/10、左右差**<10%**

  • 片脚ホップ・CO Dテストで痛みなし・パフォーマンス差僅少

  • 2〜3回の全体練習フル参加後のゲーム復帰

 

※上記は一般的基準であり、個別の状態により調整します。

 

4. フェーズ別リハビリと現場復帰プロトコル

 

0〜72時間:急性〜亜急性(疼痛鎮静・評価)

  • 競技動作の整理(痛む動きの一時制限/代替ドリルへ)

  • 仙骨・骨盤・背骨の微調整(関節モビライゼーション)

  • レボックス(微弱電流)/超音波/スーパーライザー等で循環・神経調整

  • 呼吸再教育(肋骨の可動化→腹圧・骨盤底筋の協働を回復)

3〜7日:可動性回復+低負荷筋力

  • 股関節内外旋・伸展モビリティ

  • 内転筋等尺性(痛み閾値内)→短縮性収縮へ

  • 体幹アンチローテーション(デッドバグ/パロフ・プレス)

1〜3週:筋力再建+フォーム修正

  • Copenhagen Adduction(膝曲げ→膝伸ばし→長レバー)

  • ヒップヒンジ/片脚RDL/カウンターローテーション

  • ジョグ→ビルドアップ→スプリント20〜30m

  • サッカー:ショートキック(距離10→20→30m)回数を10→30本

3〜6週:競技特異性の強化

  • 切返し/減速→再加速の繰り返し

  • キックロング化・クロス・シュート(球速/球種を段階化)

  • 陸上:流し→200m反復→400m(ペース管理)

  • アイスホッケー:エッジワーク→接触軽度→実戦形式

6週以降:RTP(競技復帰)

  • 痛み0〜1/10、実戦ドリルで翌日痛み増悪なし

  • チーム練習フル2〜3回連続→ゲーム帯同→限定出場→フル出場

 

※進行は痛み・疲労・試合日程を踏まえ個別最適化します。早い選手は2〜4週で実戦復帰するケースもあります(状態により前後)。

5. セルフチェック&やりがちなNG

 

かんたんセルフチェック

  • 片脚立ちで骨盤が左右に揺れる/股関節前面が詰まる

  • アダクター・スクイーズで恥骨周辺に響く

  • 走行やキックで片側だけ重い/短いストライド

  • 朝より練習後に痛みが増える

NG行動

 

  • 痛みを隠してキック量だけ増やす

  • その場しのぎの腹筋トレだけ(恥骨付着部を悪化)

  • 片側ストレッチのやり過ぎで左右差を助長

  • 痛みがゼロ化する前にゲーム強度へ急復帰

6. ありた整骨院のアプローチ

 

— 骨盤・仙骨・背骨・筋肉の捻れを整え、再発しにくい身体へ —

 

  • 評価の精度:痛みの組織と動作因子を切り分け、動画解析+触診+可動域で原因を特定

  • 骨格×筋×神経の三位一体調整:

    • 骨盤・仙骨・背骨のアライメント

    • 筋膜・深層筋のスライド改善

    • レボックス/超音波/スーパーライザー(星状神経節近傍照射の応用)疼痛制御・回復促進

  • 競技特異的リハ:サッカー(キック、カットイン)、陸上(接地角度)、アイスホッケー(エッジワーク)

  • 再発予防設計:Copenhagen、ヒップヒンジ、呼吸×腹圧×骨盤底筋の統合トレ

  • 実績Jリーガー来院/プロ・実業団選手対応

  • 料金15,000円(税込)・完全予約制(自由診療)

  • エリア:立川市・多摩地区

7. ケーススタディ(サッカー・サイドバック/20代)

  • 主訴:ロングキック後の恥骨周辺痛、カットインでの刺す痛み

  • 評価:骨盤右回旋+股関節内旋制限/内転筋付着部の圧痛/体幹アンチローテ弱

  • 介入:骨盤・仙骨調整、内転筋・腸腰筋のスライド改善、Copenhagen段階導入、キック再学習(10→30→50m)

  • 経過:1週 ジョグOK、2週 チーム練フル、3週 限定出場、4週 フル出場

 

※個人差あり。短期復帰例の一つです。

8. よくある質問(FAQ)

 

Q1. どのくらいで治りますか?
A. 状態次第ですが、2〜6週で実戦復帰する選手もいます。慢性化・併発がある場合は**中期(8〜12週)**を見込みます。

 

Q2. キック再開はいつから?
A. ジョグや方向転換で痛みが0〜1/10に安定し、内転筋等尺→短縮性が痛みなく行えた段階からショートキックを再開します。

 

Q3. 再発を防ぐには?
A. 骨盤・仙骨・背骨の配列を維持しつつ、Copenhagen/ヒップヒンジ/呼吸再教育を週2〜3回。練習量が増える時期はキック本数とスプリント回数を段階化してください。

 

 

Q4. 陸上競技・アイスホッケーでも対応可能?
A. 可能です。接地角度・ピッチ(陸上)、**エッジワークと減速局面(アイスホッケー)**の評価・ドリルまで設計します。

 

9. ご予約・お問い合わせ

 

選手としての未来を守る“本気の回復”を。

  • 施術料:15,000円(税込)

  • 完全予約制|立川市(多摩地区)

  • プロ選手来院・対応実績多数

 

▶ ご予約はDM/LINE/お電話から
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