ケガから復帰したのに、パフォーマンスが上がらないあなたへ
― 「戻らないのには理由がある」。だから、正しい順序で変えれば必ず変わる ―
1|はじめに:悔しさも、焦りも、怖さも。ぜんぶ自然な反応です。
リハビリをやり切って復帰したのに、
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体が重い、反応が遅い
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一歩目が出ない、切り返しで遅れる
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当たりで崩れる、球際で怖さが出る
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練習ではできるのに、試合で再現できない
そんな感覚が続くと、心が折れそうになります。
でも、覚えておいてください。
戻らないのは、あなたの努力や気持ちが足りないからではありません。
そこには、必ず身体の仕組みとしての理由があります。
理由があるなら、道筋もあります。私たちは、その道筋をあなたと一緒に設計します。
ありた整骨院には、競技レベルや年齢、種目の異なる多くのアスリートが来院されます。
捻挫や肉離れ後の違和感、鼠径部痛、腰痛、膝の不安定感、繰り返す張り…。
PERFORMANCE MAX施術は、そうした“復帰後のもう一段”を越えるために生まれました。
これまで数々のアスリートを復活へ導いてきた現場経験から、**「戻らない理由」と「戻す順序」**を、できるだけ分かりやすくお伝えします。
2|なぜ、ケガから復帰してもパフォーマンスが戻らないのか?
私たちが現場で見てきた“本質原因”は、たいてい複数が重なっています。
① 骨格アライメントの微細なズレ
骨盤・仙腸関節・仙骨・胸郭・足部などの“土台”が少しでも崩れると、推進力がロスし、軸が不安定になります。片脚荷重時に骨盤が落ちる・接触後に立て直せないのは典型です。
② 筋の「連動性」が戻っていない
筋力の“強い・弱い”よりも、**使う順番(運動連鎖)**が大切です。臀筋が眠り、ハムに張りが残り、体幹が後追いになると、一歩目は重く、切り返しも鈍くなります。
③ 神経伝達と固有感覚(プロプリオセプション)の遅れ
“頭では行ける”のに、体が半拍遅れる。これは反射・感覚の回復不足が関わります。神経の“通り道”が整っていないと、速さも正確さも戻りません。
④ 痛みへの恐怖・再発不安(キネシオフォビア)
怖さは悪者ではありません。体を守ろうとする自然な反応です。ただ、適切な段階づけがなければ、無意識に出力が抑制され、プレーの質が下がります。
⑤ 練習設計(ワークロード)の乱高下
復帰直後に急激に負荷を上げると、体は“守り”に入り、質が落ちます。急性:慢性負荷比が乱れると再発リスクが上がります。
⑥ 生活リズム・睡眠・栄養のミスマッチ
睡眠不足や栄養の偏りは、回復速度も神経のキレも落とします。身体が整っても、ここが整わないと“すぐ重くなる”が続きます。
⑦ 治癒と機能回復の時間差
見た目の痛みが引くスピードと、機能(連動・感覚)が戻るスピードは違います。段階を飛ばすと、機能は戻り切りません。
結論:戻らない理由は“あなたのせい”ではなく、システムの噛み合わせの問題。
だからこそ、順序立てて噛み合わせを戻すことに意味があります。
3|PERFORMANCE MAX施術とは?――三位一体で「試合で使える身体」へ
PERFORMANCE MAX施術は、以下の三位一体アプローチで、試合で再現できる身体をつくります。
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骨格の整備(アライメント)
骨盤・仙腸関節・仙骨・胸郭・足部を中心に、競技動作に必要な配列へ調整。
「軸の安定」「推進力の伝達」を取り戻します。 -
筋の連動性の再設計(筋矯正×動作)
臀筋—ハム—体幹—足部が“正しい順序で”動くように、筋膜・可動域・起動ドリルを統合。
「一歩目」「切り返し」「接触後の立て直し」が変わります。 -
神経伝達・固有感覚のアクティベーション
神経の“通り道”を整え、反応の速さと精度を高めます。
“練習でできること=試合で起こること”の距離が縮まります。
これらを**段階的(Reset→Rebuild→Reload→Return)**に実行し、
**「良い日だけ」ではなく「いつも良い自分」**を目指します。
4|段階設計:Reset→Rebuild→Reload→Return(8週間イメージ)
※症状・競技・日程により前後します。大枠の考え方としてご覧ください。
Phase 1:Reset(週1–2)
目的:痛みの残渣とズレを解き、土台をゼロに戻す
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施術:骨盤・仙腸関節・仙骨、胸郭、足部の調整
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ドリル:呼吸(腹圧)→臀筋起動→足部剛性
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軽運動:低強度の切替(フォーム優先)
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目標:朝の重さ↓、股関節・胸郭の可動↑、怖さの軽減
Phase 2:Rebuild(週3–4)
目的:連動性と基礎出力の再獲得
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筋:ヒップヒンジ、コペンハーゲン、カーフ、体幹アンチローテ
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感覚:ラダー(少量×正確)、ラテラルホップ、片脚RDL
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走:10–20m加速×少本数、方向転換はリズム優先
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目標:左右差の縮小、張りの減少、初動の軽さ
Phase 3:Reload(週5–6)
目的:スピード×方向転換×接触耐性の再インストール
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パワー:箱ジャンプ、メディシンボール、バウンディング
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COD:45°/90°→シャトル→認知課題付き
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接触:ライトコンタクト導入(フォーム保全)
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目標:RPE7–8で“怖くない”成功体験を積む
Phase 4:Return(週7–8)
目的:試合仕様へ。量と質の最適化
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小ゲーム:局所2対2/3対3→フルに近いゲーム
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スプリント:20–30m×少数、再現性重視
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当日ルーティン確立(10分で完結)
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目標:痛み0–1、翌日回復○、コーチ評価↑
ポイント:負荷は“昨日より少し上”。急性:慢性負荷比(ACWR)0.8–1.3を目安にブレない設計で。
5|その場しのぎでは終わらせない:10分の“当日ルーティン”
(試合/練習前の標準プロトコル)
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呼吸×腹圧(90–90呼吸/胸郭モビリティ)
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臀筋起動(クラムシェル/モンスターウォーク)
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足部剛性(母趾球意識/カーフレイズ)
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ヒップヒンジ→股関節スプリットモビ
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反応一歩目×2本/ラテラル出だし×2本
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自分の“勝ちパターン”動作を1つ(例:短い切返し)
10分あれば、体は“いつもの自分”に近づきます。
これは自信を再現する装置でもあります。
6|メンタルの再構築:怖さは「消す」ものではなく「馴染ませる」もの
ケガ後の怖さは、“体を守ろう”とする正常な反応。
段階的な成功体験が、怖さを馴染ませる最短ルートです。
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マイクロゴール:今日は「切返し10本を力まず成功」など過程目標を設定
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言語化メモ:「良かった1つ/改善1つ」を毎回15秒で記録
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セルフトーク:「怖さは正常。段階を踏めば“できる”に変わる」
心を立て直すのは、気合ではなく仕組み。
小さな成功の積み重ねが、また戦える自分を作ります。
7|生活・栄養・回復:見えない“地盤”を整える
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睡眠:7–9時間。就寝前60分は光とカフェインを避ける
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たんぱく:体重×1.6–2.0g/日を分割摂取
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炭水化物:練習前後にしっかり。枯渇は切替と集中を鈍らせる
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水分:練習後の体重差で補給量を把握
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オフ:軽い散歩・入浴・ストレッチ。休む勇気=前進
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補助:必要なら医療者に相談(鉄・ビタミンD等)。自己判断での過剰摂取は×
身体づくりは、トレーニングだけで完結しません。
眠る→修復する→強くなるの循環を、日常で回していきます。
8|「数々のアスリートを復活へ」— 現場からの学び
ここでは固有名詞や個人を特定しない形で、現場での一般化できる学びを共有します。
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肉離れを繰り返していた選手:臀筋—ハム—体幹の連鎖を再設計し、足部剛性と股関節内旋を回復。再発ゼロでシーズン完走。
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鼠径部の違和感が続いた選手:仙腸関節と骨盤の微調整+呼吸—体幹—内転筋の起動で、方向転換の痛みが消失し、パフォーマンス安定。
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ケガ明けで“怖さ”が強かった選手:マイクロゴールと認知課題付きCODで成功体験を連続化。球際での迷いが消え、評価が上がる。
これらは特別な“奇跡”ではなく、原因の特定→正しい順序→適切な負荷という当たり前を、丁寧にやり切った結果です。
だからこそ、あなたにも十分に再現可能です。
9|よくある質問
Q. 痛みがないから元通り?
A. いいえ。機能が戻っているかが重要です。評価→施術→再評価のサイクルを。
Q. 走り込みを増やせば戻る?
A. 出力の**通り道(連動)**を先に整えないと、量は逆効果になります。
Q. どのくらいで変化する?
A. 個人差はありますが、2〜3回で軽さや反応の変化を感じるケースが多く、4〜8回で定着を目指します。
Q. 試合が近い。今からでも間に合う?
A. ルーティン(10分)とPhase設計の圧縮で、できる範囲を最適化します。焦らず、できることを確実に。
10|あなたへ:一歩を踏み出す勇気は、仕組みで支えられる
ケガからの復帰は、身体だけでなく、心にも負荷がかかります。
「もう一度、あのプレーをしたい」「評価を取り戻したい」「仲間の信頼に応えたい」——。
その願いを、仕組みと段階で支えるのがPERFORMANCE MAX施術です。
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原因を知る:測る・言語化する
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順序を守る:Reset→Rebuild→Reload→Return
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小さな成功を積む:10分ルーティンとマイクロゴール
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再現性をつくる:良い日だけじゃなく“いつも良い自分”へ
あなたの努力は、もう十分に価値があります。
あとは、**努力が結果に変わる“通り道”**を整えるだけ。
その道を、私たちは何度でも、一緒に歩きます。
保存版|今日から始める「一歩目のチェックリスト」
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□ 朝の重さ(主観0–10)
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□ 股関節内外旋・足関節背屈の左右差(目安10%以内)
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□ 呼吸→腹圧→姿勢が安定するか
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□ 臀筋起動でハム過緊張が出ないか
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□ 反応一歩目×2/ラテラル出だし×2で“怖さ0–1”か
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□ 今日の過程目標を1行メモ
「戻らない」は、終わりじゃない。
戻り方を、まだ知らなかっただけです。
PERFORMANCE MAX施術のご案内
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対象:競技復帰を目指すアスリート(年齢・種目不問)
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内容:評価 → 施術(骨格・筋・神経)→ アクティベーション → ブリッジドリル → 再評価
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所要:初回約70~90分(状態により前後)
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形式:完全予約制/個別最適化プログラム
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場所:Arita Bonesetter Tokyo Tachikawa(立川)
最後に。
あなたが今日、この記事をここまで読んでくれたこと自体が、再スタートの合図です。
悔しさも、焦りも、怖さも抱えたままで大丈夫。
原因を一緒に見つけて、順序どおりに戻していけばいい。
そのための方法は、もうここにあります。
一歩目を、私たちと踏み出しましょう。