陸上長距離選手の恥骨筋痛・鼠径部痛・グロインペイン症候群

陸上長距離選手の恥骨筋痛・鼠径部痛・グロインペイン症候群

――「痛みゼロ」で走り切るための原因解明と“再発させない”三位一体アプローチ

 

タイムが伸びない。ビルドアップの終盤に骨盤まわりがジワッと重くなって、ストライドも腰の高さも保てない。翌日は歩行で恥骨の奥がズキッとし、ジョグに出ても数キロで鼠径部が張ってくる――。

 

それは、単なる疲労ではなく恥骨筋痛・鼠径部痛・グロインペイン症候群のサインかもしれません。痛みは根性では乗り切れず、休むだけでも解決しません。

 

ありた整骨院は、「骨格 × 筋肉 × 神経」=三位一体で原因を解体し、Jリーガーを含む多くのトップアスリートの施術経験と、フォーム分析・再発予防トレーニングを組み合わせて、あなたのランニングキャリアを前に進めます。私たちは、**選手と共に“共闘・伴走”**します。

 

なぜ長距離ランナーに起こりやすいのか

 

長距離走は同一動作の反復 × 距離 × 週間ボリュームが非常に大きい競技です。恥骨結合周囲には

  • 内転筋群(特に長内転筋)

  • 恥骨筋・薄筋

  • 腸腰筋・腹直筋腱膜
    が立体的に交差し、骨盤前面で張力のバランスを取り合っています。
    フォームの乱れや疲労の蓄積、足部~骨盤ラインのアライメント不良があると、恥骨前面に局所的な剪断ストレスが集中し、走行距離が増えるほど微小損傷が繰り返され、炎症→痛み→防御収縮→さらに負荷集中の悪循環に陥ります。

 

痛みの所在は一様ではありません。国際的には“ドーハ分類”にあるように、**Adductor-related(内転筋由来)/Iliopsoas-related(腸腰筋由来)/Inguinal-related(鼠径部)/Pubic-related(恥骨結合)/Hip-related(股関節関連)**など複数の顔を持ちます。
ありた整骨院では“どの顔が主役か”を見極め、施術とトレーニングを設計します。

記録が頭打ちになる“5つの背景”

 

  1. 骨盤の前後傾・左右傾のアンバランス
    右で蹴って左で乗る癖など、骨盤のねじれが恥骨前面へ過剰ストレスを集中。

  2. 足部の過回内・舟状骨の落ち込み
    毎歩ごとに内側へ崩れ、内転筋が“支え役”に駆り出され疲弊。

  3. 臀筋群(中臀筋・大臀筋)の遅発・低出力
    推進力を殿筋で受け切れず、内転筋・腸腰筋が代償し炎症へ。

  4. 呼吸・体幹圧(IAP)の低下
    デッドバグはできるのに走ると抜ける。腹圧が落ち、恥骨前面へ牽引ストレス。

  5. トレーニング設計の問題
    週間ボリュームの急増、硬い路面とシューズローテーション不足、回復日の軽視。

自分でできる“セルフチェック”

 

  • **アダクター・スクイーズ(45°股関節屈曲)**で左右差や痛みが出る

  • 片脚立ちで骨盤が前後・左右に揺れる/ニーイン or つま先外旋が出る

  • ロングE走の終盤に骨盤の上下動が大きくなる

  • 階段昇降や寝返りで恥骨の奥が刺すように痛む
    当てはまるほど、機能不全の存在が濃厚。原因を一つずつ解体する必要があります。

ありた整骨院の“三位一体アプローチ”

 

1. 骨格(Skeletal)

  • 骨盤・恥骨結合周囲のアライメント調整

  • 足部~下腿~大腿のライン再構築(立位・動作でチェック)

  • 路面・シューズ選択のアドバイス、接地位置・ストライドの最適化

2. 筋肉/筋膜(Muscular & Fascial)

  • 内転筋群・恥骨筋・腸腰筋・腹直筋腱膜へピンポイント徒手療法

  • 臀筋群・外旋筋群の覚醒(“使える筋”に切り替える)

  • 必要に応じてレボックス、超音波、スーパーライザー等の物理療法を組み合わせ、炎症コントロールと血流改善を図ります。
    ※機器は症状と段階に応じて選択。過度な依存はさせません

3. 神経・運動制御(Neural)

  • 呼吸 × 骨盤底 × 横隔膜の連動再教育(IAPの再構築)

  • 歩行→ジョグ→ランの中で、使い方の再学習(フォーム・テンポ・接地)

 

“痛みを消す”だけで終わらせない。
原因を解体→使い方を再学習→競技復帰設計までをワンストップで伴走します。

3フェーズの復帰ロードマップ

 

Phase 1|痛みの火消し(0〜2週)

  • 炎症・過敏のコントロール:相対安静、物理療法、痛みのトリガー回避

  • アイソメトリック内転筋(アダクタースクイーズ 30–45秒 × 4–5set)

  • 呼吸再教育(360°呼吸、骨盤底の協調)

  • クロストレ:バイク・アクアジョグで心肺維持

  • ペインルール:運動中≦3/10、24時間以内に痛み持越しなし

Phase 2|原因の解体(2〜6週)

  • Copenhagen Adduction(膝支点→足支点へ段階的に)

  • ヒップヒンジ/片脚RDL/サイドプランク・アダクション

  • 腸腰筋の遠心—同心—等尺の三様式切替

  • フォーム介入:ケイデンス微増(+3〜5)、過前方接地の是正

  • 走行:痛みルール内でビルドアップ、週+10%を上限に距離回復

Phase 3|競技復帰と再発予防(4〜8週〜)

  • テンポ走・LT走の再導入(短時間×高品質→徐々に延長)

  • レぺ・インターバル量より質、翌日の反応で負荷調整

  • レース逆算:3〜4週前に特異的刺激、直前は“削る勇気”

  • 継続課題:Copenhagen 週2・呼吸ドリル毎日・臀筋覚醒ルーチン

 

※回復のスピードは個人差があります。上記は一例であり、実際は評価に基づき個別設計します。

 

長距離選手が知っておきたい“フォームの肝”

 

  • 骨盤は“前へ運ぶ”より“上に乗る”

  • 接地は体の真下〜わずかに前、ブレーキをかけない

  • 腕振りは骨盤の回旋と連鎖、上半身のねじれで脚を引き出す

  • ケイデンスの小幅調整で骨盤前面への牽引を軽減

  • シューズは用途別にローテーション(ジョグ/テンポ/レペ)

よくある“遠回り”

 

  • ストレッチだけを増やす:過可動の部位はさらに不安定化

  • 腹筋をただ増やす:体幹圧が抜けたままだと恥骨へ牽引増

  • 痛み止めで走り切る:炎症サインの無視は長期化の入り口

  • 休むだけ:一時的に楽でも、原因が残れば再燃

女性アスリートの皆さまへ

 

女性は関節可動域が広く、骨盤底筋の状態や月経周期の影響を受けやすい傾向があります。

 

  • 低エネルギー利用(REDs)、鉄欠乏は組織修復を遅らせます

  • 骨盤底×呼吸の協調性、中殿筋・外旋筋の安定性づくりが鍵

  • 体調に合わせた周期的トレーニングで“頑張りすぎ”を防止
    当院では、女性選手の身体特性に合わせた配慮を行います。必要時は医療機関とも連携します。

ありた整骨院が選ばれる理由

 

  1. 三位一体:骨格・筋肉/筋膜・神経を一体で扱う“実戦的”アプローチ

  2. Jリーガー施術を含む多数のトップアスリート対応実績

  3. 動作/フォーム分析 × 競技復帰設計までを一気通貫

  4. **物理療法(レボックス/超音波/スーパーライザー)**の適切な選択

  5. 完全予約制で1人ひとりに集中、共闘・伴走スタイル

  6. キャリアアップ視点:痛みゼロの継続練習=再現性のある伸びを

ケースイメージ

 

  • 大学長距離男子:E走60分で恥骨前面が痛む→骨盤左右差+足部過回内。3週でE走無痛、6週でテンポ再開、10週で5,000mベスト更新。

  • 実業団女子:インターバル2本目から鼠径部が張る→殿筋遅発+呼吸の崩れ。Copenhagen段階導入とIAP再教育で8週復帰、以後再発なし。
    ※効果には個人差があります。評価と計画が鍵です。

Q&A

 

Q1. レースが近い。注射で何とかできますか?(注射は病院)
A. 一時的に痛みを抑えても、原因が残れば再発します。短期の応急+長期の原因解決を両輪に。

 

Q2. 走りながら治せますか?
A. 多くは**“条件付き”で可能**。ペインルールと24時間反応を見ながら、代替トレも併用して設計します。

 

Q3. どれくらいで復帰できますか?
A. 痛みの性質・期間・原因の数で変動。評価→目標→マイルストーンを共有し、週単位で調整します。

 

 

Q4. ストレッチは必要?
A. 必要な部位には有効ですが、不安定部位の過伸張は悪化要因遠心・等尺・同心のバランスが重要です。

 

ありた整骨院の“伴走”の進め方

 

  1. 初回評価:問診/徒手検査/動作・フォーム/生活・シューズ/トレ計画

  2. 施術プラン:三位一体のアプローチで痛みと原因に同時並行アプローチ

  3. セルフトレーニング動画の共有:短時間・高効果の“続く設計”

  4. 練習メニューとのすり合わせ:コーチ/チーム方針と整合

  5. 再評価とロードマップ更新:レース・合宿・シーズンに即応

  6. 再発予防の“ルーティン化”:Copenhagen/呼吸/殿筋覚醒を習慣に

走るための“日々の小さな必勝パターン”

 

  • ウォームアップ10分:呼吸→Copenhagen軽度→殿筋プライミング

  • ケア10分:アダクター等尺→腸腰筋遠心→足部アーチ

  • 週2回:テンポ or LT。質の高い刺激を短く

  • 週1回:ロングE走は終盤でフォームが崩れない距離に限定

  • 毎日:就寝前の360°呼吸×2分(副交感へ切替)

記録に伸び悩むあなたへ

 

 

本番は、努力量を結果に変える“再現性”がすべて。
痛みを抱えた練習は、積み上げが途中で崩れる

 

私たちは、原因を断ち切り、走れる日常を取り戻すために、あなたと共闘・伴走します。
キャリアは続く。だから、今を整える。

 

予約・お問い合わせ

 

ありた整骨院(Arita Bonesetter)
住所:東京都立川市若葉町3-64-8
電話:042-534-1622
受付:完全予約制/DM相談可
対象:陸上長距離選手の恥骨筋痛・鼠径部痛・グロインペイン症候群、その他アスリートの慢性痛・コンディショニング

 

まずは評価から。 痛みの“正体”がわかれば、やるべきことはシンプルになります。
ありた整骨院は、あなたの走りを今シーズンの目標とその先のキャリアへつなげます。

まとめ

 

  • 恥骨筋痛・鼠径部痛・グロインペインは原因が複合しやすく、休むだけでは解決しない

  • **三位一体(骨格×筋肉×神経)**で「痛み」と「使い方」を同時に変える

  • Jリーガー施術を含む多数の実績フォーム分析で復帰を設計

  • 段階的ロードマップセルフ実践で“再発させない”走りへ

  • 私たちは選手と共に共闘・伴走します